昨年末より楽しみにしていた、石内都さんの写真展があり、ヒロシマの遺品をテーマにした石内さんの写真のドキュメンタリー映画後、対談がついていると、聞いたらいてもたってもいられず、仕事を早めに切り上げワクワクと、横浜美術館へと向かいました。ただ、この映画と対談、私には大分刺激がつよかったらしく、対談途中で具合が悪くなり、途中退出を余儀なくされました。

写真や、映画を見て強く思うことは、亡き人々の魂が宿る遺品は、紛れもなく、石内さんを選んでいるということ。石内さんにしか、撮ることを許されないもの。

被爆し、必死で歩いて母の元にたどり着き、亡くなった少年の靴。

亡くなった少年の母が、大切に持ち続けながら生きてきた一つ身の着物。

母への思慕と、子を待ち続ける母と。

このテーマは、私自身のテーマであったりするのですが。生きていると、ストレートに表現出来ないことも、突き詰めるとこういうことかと、感じることが多くあります。これは、私に限らず。

銘仙などの着物の写真も、多く撮られているかたで、ある時代に、パッと輝いた銘仙の儚く、それでいて大胆な美しさは、今も色褪せず、楽しませて頂きました。