2018年7月21日振り袖選び
最近少しずつ、振り袖を選ぶ機会が増えてきました。美しくご成長されたお嬢様を前にすると、胸が一杯になります。
沢山のパンフレットが送られてきて、買うのか借りるのか、ママの着物を利用されるのか、悩む方が、多いだろうな。と思います。
情報が直ぐ手にはいる分、選択するのが大変なんだと思います。自分の考えや、思いに答えるものは、どこにあるのか、実は探しにくくなっています。
判らないから、じゃ、セットのプロの取り合わせなら、安心で、こんなもんかしらね。
ということになると、どうしても万人に受けるものになる。これって、そういうものなの?という疑問に思う方が、私のもとにいらっしゃる。
お探しするときに気を付けるのは、私は先に自分の意見をなるべく言わないようにしています。プロの意見と言われても、先に言ってもらおうと考えています。
それぞれの思いを上手く引き出して、時にぶつかりあって、結論を導き出すのに、参考になるようなことをお伝えするだけです。
私自身、若い頃人の意見に押されて、自分にはセンスがないんじゃないか?人と違ってしまってよいのか?と考えていました。
お振り袖を合わせていると、お嬢様とお母様がそれぞれ顔色を伺っている場合もあります。「私はこれが好きだけど、お母さんはこっちなんだろうな。」と、考えておられることもある。お世話になっているお母様に、「私はこちらがいいんですよ。」と、伝えにくい娘さんと、考えはあるけれど、娘さんの気持ちを大切にしようと、待っているお母様。静かな思いのやり取りの後に、しっかり選び抜いたものは、私はその方にとっての、宝になってくれるのだと信じています。