今年最後のレッスンと練習会がありました。

振袖の練習、ヘアの講習、小さなモデル協力による七五三練習。それぞれが、練習に励みます。一ヶ所の大きな着付け現場に伺うことも検討しましたが、小さい現場でも、その人が将来的にしっかり根差して働いていって頂ける場所を考えました。成人式の先を見据えていける現場です。一回限りではなく、次に繋がる仕事をしていく、それを見据えていける着付け師が、残っていくのだと思います。

自分にとって大切な人と考えて丁重にお着付けをする。着付けを、私は自分の作品と捉えたことはありません。着付け終わった時に、その人がもっとも美しく見える着付けができているかと考えるだけです。つまり、私という存在が消えているか。そのため、殆ど写真をアップすることもしません。このご時世少し偏屈では、ありますか。自前のご衣装は、特に家族の大切な記憶を刻んでいるもので、時に私に親しく着物自身が話しかけてくれているように感じます。賑やかな会場で、沢山の方を着せるのも、楽しいですが、静かな環境で、お客様にも、30分程内観するような時間をもっていただくのもよいのかなと感じます。レッスンにおいても、やはり自分を見つめるひとときであってほしいと思います。

指導的立場におられるかたも、そういう考えをされているかたも多いのですが、やり方を指導して頂きながら、現場に即した着付け師のあり方を学ぶ場であってほしいと願います。