一月ほど前に、鎌倉倫理法人会で、着物についてお話してみませんか?と、お話を頂きました。伺うと、地元で起業されている方々が朝に集われている勉強会だということ。細々と個人で仕事している者がお話させていただいていいのですか?と、尻込み半分。好奇心半分。(笑)

それで、先週由比ヶ浜の海の家で、開催されたモーニングセミナーに、参加させていただいたら、とても面白く、為になる話を伺いました。全てが胃の腑に落ちるような感覚。今までやって来たことや思いを、難しいことは考えずに、皆様の胸を借りるつもりで話してみよう。そう思ったのです。

何故着物の仕事をすることになったのか、何をしてきたのかという原点に立ち返り、講話の内容を組み立てていきました。自分を振りかえるとても良い機会になりました。

私の講話の前に話された皆川さんの話がとても面白く、臨場感にあふれていました。場面がはっきりと浮かぶのです。本業は画家である皆川さんのお話は、話の中に絵が浮かび、また、彼女の絵の中には、物語が存在する。だから、印象深く心に残るのです。この皆川さんに惹かれたからこそ、導かれるようにしてここにきたのだと、話を聞きながら思いました。

私は、いつしか着付けはきちんと習ったことをベースとしながらも、そこにその人となりが反映されなくてはならないと思うようになり、「人を知る」ことに重きを置いてきました。技術とどちらをないがしろにしてもいけない話ですが。一人でやってきたことに誰かが教えてくれる明確な答えはないまま、仕事をしていたため、私一人ならいざ知らず、共に活動する仲間ができてきた以上、経営について学んだり、自分の理念を人に伝えていく必要が出てきたとも言えました。倫理法人会は、私にとってまさに、必要としていた学びの場所といえました。

が、如何せん時間帯が、母業と合わないため、二の足を踏むところでありまして。その事を素直に相談させていただいたところ、しばらくは夏の間を中心としておけば良いとのお返事で。会の末席に加えていただくことになった次第です。充実した朝活の後には美味しいご飯。楽しい楽しいひとときでした!懐深く温かく迎えてくださった皆様に感謝しております。

 

 

 

 

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本日は鎌倉着物倶楽部でした。

阿波しじらの着物のご紹介。

素敵な阿波しじらの夏の着物をお持ちのかたがいらっしゃったので、練習の合間に、ささっときせてみました。

阿波しじらは、元々作られていたものではなく、明治維新時に、阿波安宅村の織女の海部ハナという女性が、雨に濡れて、縮んだ布に出来た凹凸をヒントに、試行錯誤を繰り返して考案したといわれています。経糸の張力差を利用して、独特なしぼをつくりだすそうです。

1501172473492 1501172408751独特な、さらりと肌につかない風合いが涼しく、甚平にも用いられていました。単着物として、下に長襦袢着るもよし、浴衣として着るもよし、重宝な着物かもしれません。そして、持ち主のかたのご厚意で、この着物貸し出し可能です。ひと味違う上質な夏着物で、大人の街歩きもいいかもしれませんね。

 

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