一人で自分ができることだけしているならば、起きなかったことも沢山ありまして。

志を掲げても、思い通りに行くことは、寧ろ少なく。商売ならば、儲かることが、正しいのかもしれませんが、心に反したことをしていけば、いずれは破綻することが見えている。それならば、辞める決断をすることも、必要なことだ。

着物に向きあい、対話をし、残された思いを受けとる。共に歩むパートナーとして、生きていく勇気を持てるように、そっと後押しをするのが、私の仕事。

時が流れれば、着物も、着る人も変わっていくが、上手く折り合いをつけれる知識と、教養、技能、何より人を思う心こそ、人に寄り添う心があってこそ、着物の仕事ができる。

私は、そういう着付け師と共に歩いていきたい。