2017年7月3日古書店で巡り会うもの
鶴見の一戸建てスタジオに時折仕事でいくのですが、この町の商店街は、面白いです。中古呉服屋さんも、古本屋さんや、手作り品のアンテナショップや、地域のコミュニティサロンも。あー寄り道の誘惑に負けてます。
その中に西田書店という古本屋さんがあるのですが。ここが素晴らしい。古い美術などの専門書がずらりと並びます。特に書道の専門書は充実しています。大きな明るい古書店もいいですが、昔ながらの古本屋さんの独特な匂いが好きで。時を忘れてずっと居たくなります。遠い記憶の中に、高校の帰り道に寄っていた古本屋もこんな感じで、はだか電球に照らされた古本は、歳月を経て生まれる風格を持っていて、ハードカバーに、箱がついていて。さらにうやうやしく包まれたパラフィン紙、恐る恐るよれないように取り出して、ワクワクしながら開いたものでした。当時は内容よりも、茶色に変色した古い本自体に引かれたといいますか。この辺は、たとうしに包まれた古い着物を、開く時のときめきに似ています。
古書店で、巡り会うのは、本だけではなく過去の自分自身であったりするのかもしれません。
西田書店の店のかたの言葉を借りれば、本が人を選ぶそうで。本が選んでくれたなんていったら光栄の極みといった本にも巡り会いました。
胸に抱えてレジに持っていったのは、この二冊
絹の再発見と江戸服飾史
この本についての感想は、また別に記そうと思います