今年最後のレッスンと練習会がありました。

振袖の練習、ヘアの講習、小さなモデル協力による七五三練習。それぞれが、練習に励みます。一ヶ所の大きな着付け現場に伺うことも検討しましたが、小さい現場でも、その人が将来的にしっかり根差して働いていって頂ける場所を考えました。成人式の先を見据えていける現場です。一回限りではなく、次に繋がる仕事をしていく、それを見据えていける着付け師が、残っていくのだと思います。

自分にとって大切な人と考えて丁重にお着付けをする。着付けを、私は自分の作品と捉えたことはありません。着付け終わった時に、その人がもっとも美しく見える着付けができているかと考えるだけです。つまり、私という存在が消えているか。そのため、殆ど写真をアップすることもしません。このご時世少し偏屈では、ありますか。自前のご衣装は、特に家族の大切な記憶を刻んでいるもので、時に私に親しく着物自身が話しかけてくれているように感じます。賑やかな会場で、沢山の方を着せるのも、楽しいですが、静かな環境で、お客様にも、30分程内観するような時間をもっていただくのもよいのかなと感じます。レッスンにおいても、やはり自分を見つめるひとときであってほしいと思います。

指導的立場におられるかたも、そういう考えをされているかたも多いのですが、やり方を指導して頂きながら、現場に即した着付け師のあり方を学ぶ場であってほしいと願います。

 

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怒濤のシーズンが終われば、反省をして、足りないことを補充していきます。新たな目標を立てたり、忙しい日々に後回しにしていたことを取り組むシーズンが来ます。オーダーメイドレッスンを頼んだり、頼まれたりする季節がやってきます。

反省点は山ほど。

習い事として着付けを習っていた人が、仕事として通用するようにするのには、どうするのか。一人でやりきれないことを、人に任せていくにあたり、どこまで管理するべきなのか。時に他の現場に飛び込んで、運用するかたにお知恵を借りていますが、惜しげもなく教えてくださる。この世界には、よき先輩方がおられます。また、ミスが生じた時に、リカバリーをしていくときも、先輩方の対応は、素晴らしいものがあり、こうありたいと、私も思います。

肝要なことは、言葉では伝えきれるものでもなく、一朝一夕に身に付くことでもない。目指す頂きは近くに見えても遠いもので、迂回を時にしながら確実にそれぞれの道をいく。そういう意味では競争もない世界です。

今年も後少し、気合いをいれてがんばります。

ڍׂ͂